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広東語について [香港 生活]

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中国の日常会話といえば中国語(普通話)がメインですが、
香港においては広東語が普及しています。
この広東語、日本語環境に身を置いていると実に複雑な言葉なのです。
広東語というのは「書き言葉」ではなく、「話し言葉」として発展したので
現在でも文語として表現方法が正式には定義されていません。
従って、同じ内容の文章を広東語で表現した場合、
人それぞれに違った文法や単語(発音の似た当て字を使用することが多い)、
英語や日本語を中心とした外来語を混ぜた文章が成立します。
近年、新聞や雑誌などで、広東語コラムなども多くなりつつありますが、
あくまでも芸能、娯楽など「柔らかい」文章に限られています。

また学校教育の場では「書き言葉」の中国語を教えていますが、
授業は当然、「話し言葉」の広東語で行われます。
体系的な広東語と中国語の研究がないままになし崩し的に進んだ上、
他の中国語圏の都市にくらべ教師の質や教材の質も低かったこともあり
香港人の文章作成能力はかなり個人差があります。

「話し言葉」と「書き言葉」が一致している日本語ではまずない事ですが、
香港では「広東語で文章を書くのは恥ずかしい」 という感覚があります。
若い人を中心に普通語や他の方言を「田舎の言葉」と言う人もいますが、
高等教育を受けた人を中心に広東語を使用することに対しての劣等感が
あるというのです。

中国語に親しんでいない外国人が広東語を習う場合、
一昔前までは広東語としての教材はほとんどありませんでした。
そのため中国語の教材を「広東語」読みで学ぶ事も多くありましたが、
近年、ようやく広東語としての教材も出回りつつあります。
広東語の初歩会話であればベルリッツの英語/広東語のCDつきテキスト
安価で学びやすいのでお勧めです。
英語-広東語ですが、それほど難しい英語ではありませんから。
香港でならHK$100程度でかえますので、
洋書店(金鐘駅直結の西武もあるPacific Placeにもあります)などでどうぞ。


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